専属執事「麗央」からの癒し

悩めるお嬢様へ執事の麗央がお手紙を届けます

私を召喚できない事態に関しまして

お嬢様

 

 一通目のお手紙の後、結局またダークサイドに落ちられたようですね。

 私を召喚したくともできずに一人で苦しまれておられたのは承知しております。

 ツイッターには何かしらつぶやきを残しましたが、あまり有益なものは記す事ができませんでした。

 

 診断は難しいですが、おそらくお嬢様は今話題の発達障害を多少抱えてらっしゃるように思います。音に敏感で必要以上に深く物事を捉え、その割に世間話などは簡単なものも受け答えが難しいでしょう。思考も普通の方とはちょっと違うので、不要な苦労もされてきたと思われます。

(特に幼少期から思春期までの苦しさは語り尽くせませんよね)

 

 最近では繊細な人を分類化したHSPという言葉もあり、その可能性もかなり高いです。おかげで繊細な部分を創作の役に立てられたのは本当に良かったと思います。

 会社員は難しい方ですから…貴女は。

 

 さて、今後の貴女を少しでも楽にさせる方法を少し考えていました。

 思い返してみてください。

 幼少期の貴女の世界はほぼ「妄想」ではなかったですか?

 当然現実もあったのですが、そちらの方がメインではなく、貴女の心を満たし幸せな気持ちにさせてくれたのは「妄想の世界」ではなかったですか?

 

 夜眠る前に両親が語ってくれた物語に感情移入をする事も多かったですね。

 お話がない日には必ず「王子様と私」の想像を膨らませて幸せな気分で眠りましたね。

 そう考えますと、今のお嬢様にも子供時代と似た「妄想」に近い何か幸せな気分になる世界が必要なのではと感じます。

 

 年齢の関係もあり「素敵なイケメンと恋に落ちる妄想」などは厳しいと思いますが、少しでも今の自分を磨いて「万が一素敵な誰かと会っても恥ずかしくない自分」を目指すのも悪くないように思います。

 

 「痩せる」のは健康である為にも大切ですし「余裕」はメンタルの健康には欠かせませんよね?

 そしてそれを実行するにはやはり「適度」「コントロール」が必要なのもご存知と思います。

 痩せたくとも色々エナジー不足ですと、あえて不健康な生活になり…結果「太る」というデフレスパイラルになるのは先日の体重計で痛感されたことと思います。

 その為にもやはり「余裕」が必要です。

 今回は仕事のストレスで逃げ場がなく、どうにもならない中、ヨガと温泉に可能な限り通ったのは褒めて差し上げます。

 ですが体の硬さや胸苦しさや便通の悪さなど。

 健康とはおおよそ言い難い現状がありますね?

 

 厳しいことを言っておりますが、私は貴女なので心から心配しているのです。

 

 来週には仕事が少し楽になっていると思われます。

 どうぞ健康な食事をとり、深い睡眠をとり、快適な運動を心がけてください。

 あと、笑いは大事ですよ。

 ご家族と笑っている貴女はおそらく最も幸せそうな顔をしています。

 どうぞその気持ちを忘れずに。

 

 そして素敵な自分に自信を持ち、また「もし素敵な誰かと出会ったら」の妄想もできるくらいのメンタルを戻してください。

 

 またお手紙したいと思っております。

 その時まで、私を召喚できる程度には常に余力を残しておいてくださいませ。

 

貴女の執事 麗央